はじめに
家や土地を売ろうと思って調べていると、
「仲介」と「買取」
という2つの言葉を目にすることがあります。
「どちらも不動産会社に相談するんだから、同じじゃないの?」
と思われるかもしれませんが、実は売る相手や売却までの流れが大きく異なります。
簡単にいうと、
仲介=不動産会社に買主を探してもらう方法
買取=不動産会社などに直接買い取ってもらう方法
です。
一般的に仲介は市場で購入希望者を探すため、価格を重視した売却を目指しやすい一方、買主が見つかるまで時間がかかることがあります。
買取は売却までのスピードや手間を抑えやすい一方、仲介で一般の購入希望者へ売却する場合と比べ、売却価格が低くなる傾向があります。
そのため、
「どちらがお得?」ではなく、「自分は何を優先して売りたい?」
と考えることが大切です。
今回は、不動産売却における「仲介」と「買取」の違い、それぞれのメリット・注意点、どんな方に向いているのかを分かりやすくご紹介します🏠✨
① 「仲介」と「買取」は誰に売るかが違う
まずは一番大きな違いから見てみましょう。
仲介の場合
不動産会社が売主様と購入希望者の間に入り、売却をサポートします。
不動産会社が、
- 物件を広告する
- 購入希望者を探す
- 問い合わせに対応する
- 内見を案内する
- 条件交渉をサポートする
- 売買契約・引渡しをサポートする
などを行い、買主を探します。
つまり、
売主 → 不動産会社が仲介 → 購入希望者
というイメージです。
買取の場合
買取では、不動産会社などが買主となって直接不動産を購入します。
つまり、
売主 → 不動産会社などへ直接売却
という形です。
一般の購入希望者を探す販売活動を行わずに進められるため、仲介とは売却の流れや期間も変わってきます。
同じ「家を売る」でも仕組みが違う!
まずは、
- 「買主を探してもらうのが仲介」
- 「不動産会社などに直接売るのが買取」
と覚えておくと分かりやすいでしょう。
②仲介のメリットは「市場で売却できること」
仲介では、広告などを通じて広く購入希望者を探します。
そのため、条件に合う購入希望者が見つかれば、市場の相場を踏まえた価格での売却を目指しやすいことがメリットです。
例えば、
「できるだけ希望に近い価格で売りたい」
「多少時間がかかっても、購入希望者を探したい」
という方には、仲介が向いている可能性があります。
また、物件を気に入った方が見つかれば、
- 「この立地がちょうどいい」
- 「この間取りを探していた」
- 「リフォームして住みたい」
など、その物件ならではの魅力を評価して購入してもらえることもあります。
古い家=仲介では売れない、ではありません
築年数が経っている住宅でも、立地や土地、建物の状態、価格などによって購入を検討する方はいます。
「古いから買取しか無理だろう」
と最初から決めつけず、まず現在の市場価値を確認してみるのも一つの方法です。
③仲介は「いつ売れるか分からない」ことも
一方、仲介では購入希望者を探す必要があります。
そのため、
売りに出したら○日以内に必ず売れる
という保証はありません。
売り出してすぐ購入希望者が見つかることもあれば、数か月以上かかることもあります。
売却期間には、
- 売出価格
- 立地
- 築年数
- 建物の状態
- 周辺の競合物件
- 市場状況
- 売却条件
など、さまざまな要素が関係します。
また、居住中の物件なら、購入希望者から問い合わせが入るたびに内見対応が必要になることもあります。
そのため、
「○月までに必ず現金化したい」
など、売却期限を優先したい場合には、仲介だけでなくほかの方法も比較してみるとよいでしょう。
④買取のメリットは「スピード」と「手間を抑えやすいこと」
買取の場合、不動産会社などが直接購入するため、一般の購入希望者を探す必要がありません。
そのため、条件がまとまれば仲介より早く売却を進められる可能性があります。
また、
- 一般の購入希望者への内見対応が不要になりやすい
- 広告による販売活動を行わずに進められる
- 売却時期の見通しを立てやすい
- 荷物が残っている物件でも相談できる場合がある
- 古い建物でも相談できる場合がある
など、売主様の手間を抑えやすいことも特徴です。
例えば、
相続した実家が遠方にある
という場合。
何度も現地へ行って片付けや内見対応をするのが難しいこともありますよね。
そのようなケースでは、買取という選択肢が便利な場合もあります。
「早く・手間を少なく」が大きな特徴
「多少価格が変わっても、できるだけ早く売りたい」
という方にとっては、買取が選択肢の一つになります。
⑤買取は仲介より売却価格が低くなる傾向がある
買取を検討するときに、特に知っておきたいのが売却価格です。
一般的に、不動産会社による買取価格は、仲介で一般の購入希望者へ売却する場合と比べて低くなる傾向があります。
なぜなら、買い取った不動産会社はその後、
- リフォーム・修繕
- 残置物の処分
- 建物の解体
- 土地の整備
- 再販売の広告
- 税金や各種経費
などの費用や、再販売までのリスクを負うことになるためです。
そのため、
「仲介で3,000万円くらいと言われたから、買取でも3,000万円になる」
とは限りません。
仲介の査定価格と買取価格は、同じ意味の金額ではないことを理解しておきましょう。
価格だけでなく「最終的に何が残る?」を見る
売却方法を比較するときは、
売却価格だけを見るのではなく、売却までに必要な費用や時間、手間も含めて考えること
が大切です。
⑥買取なら仲介手数料はかからない?
不動産会社が買主として直接物件を買い取る取引では、その会社との間に仲介が入らなければ、通常は仲介手数料は発生しません。
仲介手数料は、売主と買主の間を取り持ち、売買を成立させた不動産会社へ支払う報酬だからです。
ただし、
「買取=売却に関する費用が一切かからない」
という意味ではありません。
売買契約に関係する費用や登記関係の費用、住宅ローンが残っている場合の手続きなど、状況に応じて必要になる費用があります。
そのため、買取価格を提示されたときには、
「この金額から何の費用がかかるのか?」
まで確認しておくと安心です。
⑦結局「仲介」と「買取」どっちを選べばいい?
ここまで読むと、
「じゃあ結局、どっちがいいの?」
となりますよね…
選ぶときに考えたいのが、
価格・時間・手間のどれを優先するか
です。
仲介が向いている可能性がある方
例えば、
- できるだけ価格を重視したい
- 売却をそれほど急いでいない
- 内見対応ができる
- 市場で購入希望者を探したい
- 時間をかけて売却することもできる
という場合には、仲介が向いている可能性があります。
買取が向いている可能性がある方
例えば、
- できるだけ早く売却したい
- 売却時期を明確にしたい
- 内見対応の負担を減らしたい
- 相続した空き家を整理したい
- 遠方の不動産を売却したい
- 古い住宅・荷物が残っている住宅を相談したい
という場合には、買取も選択肢になります。
ただし、買取条件は不動産会社や物件によって異なります。
「この物件なら絶対に買取できる」というわけではない
点には注意しましょう。
「仲介」と「買取」比較してみよう
| 仲介 | 買取 | |
|---|---|---|
| 買主 | 一般の購入希望者など | 不動産会社など |
| 売却価格 | 市場価格を踏まえた売却を目指しやすい | 仲介より低くなる傾向 |
| 売却期間 | 買主が見つかるまで必要 | 比較的短くしやすい |
| 広告活動 | 基本的に行う | 一般向け販売活動は基本的に不要 |
| 内見 | 購入希望者への対応あり | 一般の購入希望者への対応は基本的に不要 |
| 仲介手数料 | 仲介成立時に発生するのが一般的 | 直接買取なら通常不要 |
| 向いている人 | 価格を重視したい | スピード・手間を重視したい |
※実際の条件・期間・費用は物件や取引方法、不動産会社によって異なります。
「まず仲介して、売れなかったら買取」という方法もある
売却方法は、
最初から仲介か買取のどちらか一つしか選べない
とは限りません。
例えば、
「まずは一定期間、仲介で売却活動をしてみる」
↓
「期間内に売れなければ買取も検討する」
という考え方もあります。
「できれば価格を重視したいけれど、○月までには売却したい」
という場合には、このように期限を決めて販売方法を考えることもできます。
また、不動産会社によっては、一定期間仲介で販売したあと、条件に応じて買取を行う仕組みを用意している場合もあります。
ただし、条件や対応の有無は会社によって異なるため、事前に確認しましょう。
こんな物件でも買取を相談できる?
買取では、
「こんな状態じゃ売れないのでは?」
と思うような物件でも相談できる場合があります。
例えば、
- 築年数が経っている
- 長期間空き家になっている
- 大規模なリフォームが必要
- 家財道具が残っている
- 相続した実家
- 土地として活用したい古家付き物件
などです。
ただし、物件の立地や状態、法令上の条件などによっては、買取が難しい場合もあります。
まずは、
「売れる状態にしてから相談する」のではなく、「今の状態で相談する」
という方法もあります。
特に、
- 「売るために先に解体しよう」
- 「リフォームしてから査定してもらおう」
と考えている場合には、工事をする前に一度相談してみるのがおすすめです。
こんなご相談がありました
相続した実家を売りたいのですが、家の中には荷物が残っていて、建物もかなり古くなっています。きれいにしてから売りに出さないとダメでしょうか?
必ずしも、すべて片付けたりリフォームしたりしてから売却を検討する必要はありません。
まずは現在の状態で、
- 仲介ならどのような売却が考えられるか?
- 買取ならどのような条件になるか?
を確認してみる方法があります。
仲介で市場に出した方がよい場合もあれば、片付けや内見対応などの負担を考えると、買取の方が希望に合うケースもあります。
大切なのは「物件の状態」だけではなく、「売主様が何を優先したいか」。
価格・売却時期・手間などを整理しながら、自分に合った方法を検討していきましょう。
仲介・買取を選ぶ前のチェックリスト
売却の希望
□ できるだけ高く売りたい
□ 売却したい期限が決まっている
□ 多少時間がかかっても大丈夫
□ できるだけ早く現金化したい
物件の状態
□ 現在住んでいる
□ 空き家になっている
□ 家財道具が残っている
□ 修繕が必要なところがある
□ 建物の築年数が経っている
費用・手間
□ 内見対応ができる
□ 片付けに時間をかけられる
□ 仲介手数料など売却費用を確認した
□ 仲介と買取、それぞれの金額を確認した
□ 売却後に手元に残る金額を比較した
スケジュール
□ いつまでに売りたいか決めた
□ 住み替え予定を確認した
□ 相続など必要な手続きを確認した
□ 「価格・時間・手間」の優先順位を決めた
不動産サポーターからひとこと
「仲介と買取、結局どちらがいいですか?」
というご質問がありますが、答えは一人ひとり違います。
- できるだけ価格を重視したいのか。
- 早く売りたいのか。
- 手間を減らしたいのか。
何を優先するかによって、合う売却方法は変わります。
また、
「古い家だから買取しかできない」
「仲介の方が絶対に得」
と最初から決めてしまう必要もありません。
まずは現在の物件がどのような方法で売却できそうなのかを確認し、それぞれを比較してみることが大切です。
まだ売却方法が決まっていない段階でも、お気軽にご相談ください🏠🌿
よくある質問
Q. 仲介と買取では、どちらが高く売れますか?
A. 一般的には、仲介で市場の購入希望者へ売却する方が高い価格を目指しやすく、買取は仲介より価格が低くなる傾向があります。ただし、実際の価格は物件の立地や状態、市場状況などによって異なります。
Q. 買取ならすぐに売れますか?
A. 一般の購入希望者を探す必要がないため、仲介より短期間で進めやすいことが特徴です。ただし、査定や条件調整、契約・登記などの手続きは必要であり、売却までの期間は取引によって異なります。
Q. 買取なら仲介手数料はかかりませんか?
A. 不動産会社が直接買主となり、その会社との間に仲介が入らない取引であれば、通常は仲介手数料は発生しません。ただし、そのほかの費用が必要になる場合があります。
Q. 古い家でも買取してもらえますか?
A. 買取を相談できる場合があります。ただし、立地や建物の状態、法令上の条件などによって判断が異なるため、まず査定を依頼して確認してみましょう。
Q. 荷物が残ったままでも相談できますか?
A. 不動産会社によっては相談できる場合があります。処分費用や引渡し条件なども含めて確認しましょう。
Q. 仲介で売れなかったら途中から買取に変更できますか?
A. 状況によっては可能です。売却期限が決まっている場合などは、仲介で販売する期間をあらかじめ決め、その後に買取を検討する方法もあります。媒介契約など現在の契約内容も確認しながら進めましょう。
まとめ
不動産を売却する方法には、大きく分けて、
- 不動産会社に購入希望者を探してもらう「仲介」
- 不動産会社などへ直接売却する「買取」
があります。
仲介は、
できるだけ価格を重視して売却したい方
に向いている可能性があります。
一方、買取は、
売却までのスピードや手間を重視したい方
に向いている可能性があります。
大切なのは、
「どちらが得か」だけで判断しないこと。
売却価格だけではなく、
- 価格
- 時間
- 手間
- 売却期限
- 物件の状態
- 売却後の予定
まで含めて比較してみましょう。
また、
「古いから売れない」
「荷物があるから売却できない」
と自分だけで判断する必要もありません。
まずは今の状態でどんな売却方法が考えられるのかを知ることから、不動産売却を始めてみましょう🏠✨
お問い合わせ
「仲介と買取、どちらが自分に合っているか分からない」という段階でも、お気軽にお問い合わせください。
不動産サポーターが、物件の状態や売却時期、ご希望を伺いながら、お客様に合った売却方法をご提案いたします。
