はじめに
「家を売ろうかな」と考え始めたものの、
何から始めればいいの?
まず不動産会社に行けばいい?
査定をしたら、そのまま売らないといけない?
など、分からないことがたくさんある方も多いのではないでしょうか。
家の購入は経験があっても、家を売る経験は初めてという方も少なくありません。
特に、
- 相続した実家を売りたい
- 空き家になった家を手放したい
- 住み替えを考えている
- 転勤などで今の家に住まなくなる
- 住宅ローンが残っている家を売りたい
など、売却を考えるきっかけは人それぞれです。
だからこそ、最初からすべてを理解しようとする必要はありません。
まずは、「家を売るときは、どんな順番で進んでいくのか」を知るところから始めてみましょう。
今回は、初めて不動産を売却する方に向けて、基本的な流れを7つのステップで分かりやすくご紹介します🏠🌿
①「なぜ売るのか」「いつまでに売りたいか」を整理する
家を売ろうと思ったら、いきなり売却価格を決めるのではなく、まずは売却する理由や希望時期を整理することから始めてみましょう。
例えば、
「相続した実家を使う予定がない」
「新しい家へ住み替えたい」
「転勤が決まり、今の家に住まなくなる」
「空き家を管理し続けるのが大変」
など、売却理由によって進め方が変わることがあります。
また、
できるだけ早く売りたいのか
それとも、
時間がかかっても条件を重視したいのか
によっても、売却方法や価格の考え方は変わります。
まずは、
- 売却する理由
- いつ頃までに売りたいか
- 売却後はどこに住むのか
- 住宅ローンは残っているか
- 家族や共有者の意向はまとまっているか
などを簡単に整理してみましょう。
最初から全部決まっていなくても大丈夫
「売るかどうか、まだ迷っている」
という段階でも問題ありません。
むしろ、売却した場合の価格や流れを知ってから、今後について考える方法もあります。
② 家が「いくらくらいで売れそうか」を調べる
次に気になるのが、
「この家、いくらくらいで売れるんだろう?」
ということですよね。
まずは周辺で売り出されている似た物件を見たり、土地や中古住宅の価格を調べたりすると、おおまかな相場をイメージできます。
ただし、不動産の価格は、
- 所在地
- 土地の広さや形
- 建物の築年数
- 建物の状態
- 接している道路
- 日当たり
- 周辺環境
- 駅や生活施設までの距離
- リフォーム・修繕状況
- 法令上の条件
など、さまざまな要素によって変わります。
同じ地域・同じくらいの広さでも、必ず同じ価格になるわけではありません。
そこで利用されるのが、不動産会社による「査定」です。
③ 不動産会社に査定を依頼する
査定とは、物件の状態や周辺の取引事例、市場の状況などをもとに、
「このくらいの価格で売却できそうです」
という目安を不動産会社が算出するものです。
査定には、大きく分けて
机上査定
物件情報や周辺の取引事例などをもとに、おおまかな価格を算出する方法。
まず目安を知りたいときに利用しやすい方法です。
訪問査定
実際に不動産会社の担当者が現地を確認し、建物の状態や周辺環境なども含めて査定する方法。
具体的に売却を検討している場合は、より詳しい査定につながります。
という方法があります。
そして、ここで覚えておきたいのが、
「査定を依頼した=必ず売らなければならない」ではない
ということ。
「売るか迷っているけれど、まず今の価値を知りたい」
という段階で査定を相談することもできます。
④ 査定額だけでなく「売却の進め方」も比較する
複数の不動産会社へ査定を依頼すると、査定額に差が出ることがあります。
そうすると、
「一番高い金額を出してくれた会社が一番いい!」
と思ってしまうかもしれません。
でも、査定額はその金額で必ず売れることを保証するものではありません。
大切なのは、
「なぜこの査定額になったのか」
という根拠を確認することです。
例えば、
- 周辺の成約事例
- 現在売り出されている競合物件
- 土地・建物の状態
- エリアの需要
- どのような人が購入しそうか
- どのような売却活動をするのか
などについて説明を聞いてみましょう。
また、不動産会社を選ぶときは価格だけでなく、
相談しやすさ・説明の分かりやすさ・地域への理解・売却方法の提案
なども大切なポイントです。
家の売却は、相談して終わりではありません。
売却活動から契約、引渡しまで一緒に進めていくため、安心して相談できる担当者かどうかも確認しておきたいところです🌿
⑤ 媒介契約を結び、売却活動をスタートする
売却をお願いする不動産会社が決まったら、一般的には不動産会社と「媒介契約」を結びます。
媒介契約とは、
「この物件の売却活動をお願いします」
という内容を、不動産会社との間で取り決める契約です。
媒介契約には、
- 一般媒介契約
- 専任媒介契約
- 専属専任媒介契約
の3種類があります。
それぞれ、
複数の不動産会社へ依頼できるか
自分で購入希望者を見つけた場合に直接契約できるか
不動産会社からどのくらいの頻度で報告を受けるか
などに違いがあります。
「どれが一番いい」というものではなく、売主様の希望や売却方法によって向いている契約は異なります。
契約内容について説明を受け、納得したうえで選びましょう。
媒介契約を結ぶと、
- 不動産ポータルサイトへの掲載
- 自社ホームページへの掲載
- 購入希望者への紹介
- 問い合わせ対応
- 内見対応
など、本格的な売却活動が始まります。
売却活動では「見せ方」も大切
中古住宅の場合、購入希望者は写真や物件情報を見て、
「実際に見に行ってみたい」
と思うかどうかを判断します。
そのため、室内の整理整頓や掃除、庭・玄関まわりのお手入れなど、できる範囲で印象を整えておくことも大切です。
⑥ 購入希望者との条件を調整し、売買契約へ
売却活動を進めて購入希望者が見つかると、購入条件について具体的な話が進んでいきます。
購入希望者から、
「この条件で購入したい」
という購入申込みが入ったら、
- 売買価格
- 引渡し時期
- 付帯設備
- 契約条件
などについて調整します。
条件がまとまったら、いよいよ売買契約です。
契約前には、売主側も契約内容をしっかり確認しておくことが大切です。
特に、
「設備はどこまで残すのか」
「建物の不具合について何を伝える必要があるのか」
などは、後々のトラブルを防ぐためにも確認しておきましょう。
売主が把握している雨漏りや設備の不具合などがある場合は、不動産会社へきちんと伝えておくことが大切です。
⚠️契約したら簡単には戻れません
売買契約は大きな契約です。
分からない言葉や条件があれば、
「よく分からないけれど、たぶん大丈夫」
で進めず、その場で確認しましょう。
⑦ 決済・引渡し、そして売却後の手続きへ
売買契約を結んだら、それで売却が完了するわけではありません。
最後に決済・引渡しがあります。
一般的には、
- 売買代金の残金を受け取る
- 固定資産税などを精算する
- 所有権移転などの登記手続きを行う
- 住宅ローンが残っている場合は完済・抵当権抹消の手続きを進める
- 鍵を買主へ渡す
などを行います。
これらが完了すると、物件の引渡しとなります🔑
そして、忘れたくないのが売却後の税金です。
不動産を売却して利益(譲渡所得)が生じた場合には、所得税・住民税がかかる場合があります。
一方で、自宅を売却した場合や相続した空き家を売却した場合など、一定の要件を満たすことで利用できる特例があるケースもあります。
税金については、
「売ってから考えればいい」ではなく、できれば売却を進める段階から確認しておく
のがおすすめです。
必要に応じて税務署や税理士などの専門家へ相談しましょう。
「まず査定」でも大丈夫?売却相談でよくある不安
家を売ることを考え始めた方からよく聞くのが、
「査定してもらったら、売らないといけませんか?」
というご質問です。
もちろん、査定したからといって必ず売却する必要はありません。
例えば、
「相続した実家を残すか売るか迷っている」
「住み替えたいけれど、今の家がいくらで売れるか分からない」
「まだ半年〜1年先だけど、売却した場合の金額を知っておきたい」
という段階でも、査定価格を知ることで今後の計画を立てやすくなります。
査定は「売却の決定」ではなく、「判断するための材料集め」でもあります。
売るか迷っているときほど、まず現在の状況を整理してみるのも一つの方法です。
こんなご相談がありました
「親から相続した実家があります。今後誰も住む予定がないので売却も考えていますが、何から始めたらいいのか分かりません。」
このような場合、最初から売却方法を決める必要はありません。
まずは、
- 不動産の名義を確認する
- 建物や土地の状態を確認する
- 家族の意向を整理する
- どのくらいで売却できそうか査定してもらう
といったところから始めてみましょう。
相続した不動産の場合は、相続登記などの手続き状況についても確認が必要です。
査定価格や売却方法が分かれば、
「このまま残す」
「売却する」
「ほかの活用方法を考える」
といった選択肢も比較しやすくなります。
「売却すると決めてから相談する」のではなく、今後どうするかを考えるために相談するという方法もあります🏠🌿
家を売る前のチェックリスト
🏠売却を考え始めたら
□ なぜ売却したいのか整理した
□ いつ頃までに売りたいか考えた
□ 家族・共有者と話し合った
□ 不動産の名義を確認した
□ 住宅ローンの残高を確認した
💰査定・不動産会社選び
□ 周辺の相場を確認した
□ 不動産会社へ査定を相談した
□ 査定額の根拠を確認した
□ 売却方法について説明を受けた
□ 査定額だけで不動産会社を決めていない
📄売却活動・契約
□ 媒介契約の種類を確認した
□ 売却にかかる費用を確認した
□ 室内・外まわりを整理した
□ 建物・設備の不具合を確認した
□ 売買契約の条件を確認した
□ 引渡し時期を確認した
🔑売却後
□ 住宅ローンの手続きを確認した
□ 登記に必要な手続きを確認した
□ 売却後の税金について確認した
□ 確定申告が必要か確認した
不動産サポーターからひとこと
家を売るというと、
「まず売却を決断してから不動産会社へ相談する」
と思われる方もいらっしゃいます。
ですが実際には、
「売ったらいくらくらいになる?」
「今売るべき?」
「相続した実家をどうするか迷っている」
という段階から相談していただいて大丈夫です。
不動産は一つとして同じものがなく、売却する理由や希望する時期も人それぞれです。
まずは物件の状況やご希望を整理しながら、どのような選択肢があるのか一緒に考えていきましょう🏠🌿
よくある質問
Q. 家を売ろうと思ったら、まず何をすればいいですか?
A. まずは売却理由や希望時期、住宅ローンの残高、不動産の名義などを確認してみましょう。そのうえで、不動産会社へ査定を依頼すると具体的な売却方法を考えやすくなります。
Q. 査定をお願いしたら必ず売らなければいけませんか?
A. いいえ。査定は、現在の不動産がどのくらいで売却できそうかを知るためのものです。売却するかどうかを考える材料として利用することもできます。
Q. 査定額が一番高い不動産会社を選べばいいですか?
A. 査定額だけで判断するのではなく、その価格になった根拠や売却方法、担当者の説明なども確認することが大切です。査定額は実際の売却価格を保証するものではありません。
Q. 住宅ローンが残っていても売却できますか?
A. 売却できる場合があります。ただし、原則として物件に設定されている抵当権を抹消して買主へ引き渡す必要があるため、売却代金などで住宅ローンを完済できるか確認することが重要です。
Q. 相続した実家も売却できますか?
A. 売却できます。ただし、相続登記が済んでいるかなど、権利関係を確認する必要があります。相続人が複数いる場合には、売却について話し合いが必要になることもあります。
Q. 家を売るときにもお金はかかりますか?
A. 売却方法によって異なりますが、仲介手数料、登記関係の費用、印紙税などが必要になる場合があります。また、売却によって譲渡所得が生じた場合には税金がかかる可能性もあります。事前に「売ったら手元にいくら残るのか」まで確認しておくと安心です。
まとめ
初めて家を売るときは、
「何から始めればいいの?」
と戸惑ってしまうのが普通です。
基本的な流れは、
- 売却理由・希望時期を整理する
- おおまかな相場を知る
- 不動産会社へ査定を依頼する
- 査定額と売却方法を比較する
- 媒介契約を結び、売却活動を始める
- 条件を調整して売買契約を結ぶ
- 決済・引渡し、売却後の手続きを行う
という7つのステップです。
ただし、売却を考え始めた時点で、
「本当に売るべきか」
まで決めておく必要はありません。
まずは、
「自分の家はいくらくらいで売れそうなのか」
「どんな売却方法が考えられるのか」
を知ることも、大切な第一歩です。
大切な不動産だからこそ、焦って決めるのではなく、売却の流れや選択肢を理解しながら、ご自身やご家族に合った方法を考えていきましょう🏠✨
お問い合わせ
家の売却について、「何から始めればいいか分からない」という段階でも、お気軽にお問い合わせください。
不動産サポーターが、物件の状況やご希望を伺いながら、売却方法や今後の進め方を一緒に整理いたします。
