住み替えは売ってから?買ってから?「売り先行・買い先行」の違いを分かりやすく解説

はじめに

「今の家を売って、新しい家へ住み替えたい!」

そう思ったときに、意外と悩むのが売るのと買うの、どちらを先に進めるかという問題です。

今の家を先に売ってから新居を探す方法もあれば、新しい家を先に購入してから今の家を売る方法もあります。

一般的には、

今の家の売却を先に進める →「売り先行」
新しい家の購入を先に進める →「買い先行」

と呼ばれます。

どちらにもメリット・注意点があるため、

「絶対にこっちが正解!」というものではありません。

住宅ローンの残高や自己資金、希望する新居、引っ越し時期などによって、自分たちに合った進め方は変わります。

今回は、住み替えを考えている方に向けて、売り先行・買い先行の違いと、住み替え前に確認しておきたいポイントを分かりやすくご紹介します🏠✨

目次

① 「売り先行」と「買い先行」って何?

まずは、2つの違いを整理してみましょう。

売り先行

現在住んでいる家の売却を先に進める方法です。

今の家を売却してから新しい家を購入するため、

今の家を売る
↓
売却価格・手元に残る金額が決まる
↓
新居を購入する

という流れになります。

買い先行

新しい家の購入を先に進める方法です。

新居を探す
↓
購入する
↓
引っ越す
↓
今まで住んでいた家を売る

という流れになります。

大きな違いは、

売却金額を確定してから新居を買うか、新居を確保してから今の家を売るか。

ここが住み替え計画の大きなポイントになります。

②売り先行のメリットは「資金計画を立てやすい」

売り先行の大きなメリットは、

今の家がいくらで売れたのか分かってから、新しい家の購入を考えられること。

例えば、

「今の家は3,000万円くらいで売れそう」

と思っていたとしても、実際の成約価格が必ず3,000万円になるとは限りません。

売却を先に済ませれば、

  • 売却価格はいくらだった?
  • 住宅ローンはいくら返済した?
  • 売却費用はいくらかかった?
  • 最終的にいくら手元に残った?

という数字が見えてきます。

そのため、新居の購入予算を決めやすくなります。

特に、

  • 今の家の売却代金を新居の購入資金に使いたい
  • 住宅ローンがまだ残っている
  • 自己資金に余裕を持たせたい

という場合には、売り先行を検討しやすいでしょう。

「いくらで売れる予定」ではなく「いくらで売れた」が分かる

住み替えでは、この違いがとても重要です。

査定額はあくまで売却価格の目安。

実際の売却金額が確定してから新居の予算を考えられることは、売り先行の大きな安心材料になります。

③売り先行は「仮住まい」が必要になることも

一方で、売り先行にも注意点があります。

今の家を売却したあと、新しい家の引渡しまでに期間が空いてしまうと、一時的な住まいが必要になる可能性があります。

例えば、

今の家を3月に引渡し
↓
新居の引渡しは5月

となれば、その間に住む場所を考えなければなりません。

仮住まいを利用する場合には、

  • 家賃
  • 敷金・礼金など
  • 引っ越し費用
  • 荷物の保管費用

などが必要になることもあります。

さらに、

今の家 → 仮住まい → 新居

と、引っ越しが2回になる可能性も。

「売れた!よかった!」で終わりではありません

売却と購入のタイミングが合わない場合にどうするかまで、あらかじめ考えておくことが大切です。

売却時の引渡し時期について買主と調整できる場合もありますが、必ず希望どおりになるとは限りません。

余裕を持ったスケジュールを考えておきましょう。


④ 買い先行のメリットは「新居をじっくり選びやすい」

④買い先行のメリットは「新居をじっくり選びやすい」

買い先行は、新しい家を先に確保してから今の家を売却する方法です。

最大のメリットは、

今の家の売却期限を気にしすぎず、新居を探しやすいこと。

「今の家を○月までに引き渡さないといけないから、早く次を決めなきゃ!」

という状況になりにくく、条件に合った物件を比較しながら探しやすくなります。

また、新居へ引っ越してから今の家を売却できれば、

住みながら内見対応をする必要がなくなる

というメリットもあります。

家具や生活用品が減った状態で売却活動を進められるため、内見準備もしやすくなるでしょう。

さらに、

今の家 → 新居

と直接引っ越せれば、仮住まいを挟まずに済む可能性があります。

⑤買い先行は「お金」の確認がとても大切

買い先行で特に注意したいのが、資金計画です。

今の家に住宅ローンが残っている状態で、新しい家の住宅ローンも利用する場合には、

一時的に2つの住宅ローンを抱える可能性があります。

もちろん、誰でも新しい住宅ローンを組めるわけではありません。

現在の住宅ローン残高や収入、自己資金、新しく借りる金額などによって、金融機関の審査も変わります。

また、

「今の家は3,000万円くらいで売れる予定だから大丈夫!」

と考えて新居を購入しても、実際には想定より売却に時間がかかったり、希望していた価格で売れなかったりする可能性があります。

その間、

  • 現在の住宅ローン
  • 新居の住宅ローン
  • 固定資産税などの維持費
  • 管理費・修繕積立金
  • 光熱費

などが重なることも考えておかなければなりません。

💡買い先行は「今の家がすぐ売れなくても大丈夫?」を考える

「3か月売れなかったら?」
「半年かかったら?」
「想定より安くなったら?」

と、少し余裕を持った資金計画を考えておくことが大切です。

⑥住宅ローンが残っているなら、まず「残高+査定」を確認

住み替えを考えていて、現在の家に住宅ローンが残っている場合。

まず確認したいのが、

  • 住宅ローンがいくら残っているか
  • 今の家がいくらくらいで売れそうか

の2つです。

例えば、

  • 住宅ローン残高 2,000万円
  • 査定価格 3,000万円前後

であれば、売却代金から住宅ローンを完済できる可能性があります。

ただし、前回の記事でもご紹介したように、売却時には仲介手数料や登記関係費用などが必要になる場合があります。

そのため、

査定価格 − 住宅ローン残高=そのまま住み替え資金

とは限りません。

一方、

  • 住宅ローン残高 3,000万円
  • 査定価格 2,500万円前後

というように、売却価格だけでは住宅ローンを完済できない可能性がある場合には、自己資金などを含めて検討する必要があります。

住み替えを具体的に考える前に、まず現在の家とローンの状況を整理してみましょう。

⑦「どちらが得?」ではなく、自分たちにあった方法を選ぶ

売り先行と買い先行を比べると、

「結局どっちがお得なの?」

と思いますよね。

ですが、単純にどちらが得とは言い切れません。

例えば、

売り先行が向いている可能性がある人

  • 今の家の売却代金を新居購入に使いたい
  • 住宅ローンが多く残っている
  • 資金計画を明確にしてから購入したい
  • 売却を急がず進めたい

買い先行が向いている可能性がある人

  • 自己資金に比較的余裕がある
  • 希望条件に合う新居を優先したい
  • 今の家が売れるまで資金的に対応できる
  • 仮住まいをできるだけ避けたい

など、それぞれ違います。

さらに、

  • 子どもの入学・転校
  • 転勤
  • 仕事の都合
  • 新居の完成時期
  • 引っ越したい時期

など、お金以外の事情も住み替えでは重要です。

「売却」と「購入」を別々に考えないこと。

これが住み替えをスムーズに進めるポイントです。

売り先行・買い先行を比較してみよう

売り先行買い先行
先にすること今の家を売る新しい家を買う
資金計画立てやすい余裕が必要になりやすい
新居探し期限を意識する場合あり比較的じっくり探しやすい
仮住まい必要になる場合あり避けやすい
引っ越し2回になる場合あり1回で済みやすい
住宅ローン整理してから購入しやすい一時的に重なる可能性あり
向いているケース売却代金を新居購入に使いたい新居を先に確保したい

※実際の進め方は、売買条件・住宅ローン・引渡し時期などによって異なります。

理想は「売却と購入のタイミングを近づける」こと

できることなら、

今の家の売却
+
新しい家の購入

をできるだけ近いタイミングで進められると、仮住まいや二重の住宅ローンなどの負担を減らせる可能性があります。

ただし、売る相手と買う物件の両方が関係するため、

すべての日程を完全に合わせるのは簡単ではありません。

「この日に売って、その日の午後に新居へ引っ越せば完璧!」

というほど単純ではないんですね。

だからこそ、住み替えでは早い段階から、

  • 売却価格の見込み
  • 住宅ローン残高
  • 新居の予算
  • 売却・購入のスケジュール

をまとめて考えておくことが重要です。

こんな相談がありました

今の家を売って戸建てへ住み替えたいのですが、先に今の家を売った方がいいですか?欲しい家を見つけてから売った方がいいですか?

どちらが適しているかは、現在の資金状況や住宅ローン残高、新居に求める条件などによって変わります。

まずは、

  • 今の家の住宅ローン残高
  • 今の家がいくらくらいで売れそうか
  • 売却後に手元に残りそうな金額
  • 新居の購入予算
  • 希望する引っ越し時期

を整理してみましょう。

売却代金を新居購入に使う必要があるなら、売り先行の方が資金計画を立てやすい場合があります。

一方、資金面に余裕があり、希望する新居をじっくり探したい場合には、買い先行を検討できることもあります。

住み替えでは「売る」「買う」をセットで考えることが大切です。

住み替え前のチェックリスト

お金について

□ 現在の住宅ローン残高を確認した
□ 今の家の査定を受けた
□ 売却にかかる費用を確認した
□ 売却後に残る金額を計算した
□ 新居の購入予算を考えた
□ 自己資金を確認した

売却について

□ 希望する売却時期を決めた
□ いつまでに引渡しできるか考えた
□ 内見対応について確認した
□ すぐ売れなかった場合も想定した

購入について

□ 新居の希望条件を整理した
□ 住宅ローンについて相談した
□ 売り先行・買い先行を比較した
□ 仮住まいが必要か考えた
□ 引っ越し回数・費用を確認した

スケジュールについて

□ 入学・転勤など期限があるか確認した
□ 売却と購入の引渡し時期を確認した
□ 無理のないスケジュールになっているか確認した

不動産サポーターからひとこと

住み替えでは、

「今の家を売ること」

だけでも、

「新しい家を買うこと」

だけでもなく、両方を一緒に考える必要があります。

特に住宅ローンが残っている場合は、

  • 今の家はいくらで売れそう?
  • ローンはいくら残っている?
  • 売却後にいくら残りそう?
  • 次の家はいくらまで買えそう?

という数字を早めに整理しておくことが大切です。

「まだ住み替えると決めたわけじゃない」

という段階でも大丈夫です。

まず現在の住まいと資金状況を整理しながら、自分たちにはどんな進め方が合っているのか考えていきましょう🏠🌿

よくある質問

Q. 売り先行と買い先行、どちらがおすすめですか?

A. 一概にどちらが良いとは言えません。住宅ローン残高や自己資金、売却代金を新居購入に使うかどうか、希望する引っ越し時期などによって適した方法は変わります。

Q. 売り先行だと必ず仮住まいが必要ですか?

A. 必ずではありません。売却と新居購入の引渡し時期を調整できれば、仮住まいをせずに住み替えられる場合もあります。ただし、希望どおりに日程を合わせられない可能性も考えておきましょう。

Q. 今の家の住宅ローンが残っていても新しい家を買えますか?

A. 現在の住宅ローン残高や収入、新しい借入額などによって異なります。新しい住宅ローンを利用する場合は金融機関の審査があるため、早めに相談しておくと安心です。

Q. 今の家が売れる前に新しい家を買うのは危険ですか?

A. 必ずしも危険というわけではありませんが、売却に時間がかかった場合や想定より低い価格で売れた場合にも対応できる資金計画が必要です。

Q. 査定額を新居の購入資金として考えてもいいですか?

A. 査定額は実際の成約価格を保証するものではありません。また、売却時には住宅ローンの返済や売却費用などが必要になる場合があります。査定額をそのまま購入資金として考えないようにしましょう。

Q. 住み替えの相談は、売る家と買う家が決まってからでいいですか?

A. 決まる前から相談できます。むしろ、住宅ローン残高や査定価格、購入予算などを早めに整理しておくことで、無理のない住み替え計画を立てやすくなります。

まとめ

住み替えには、大きく分けて、

  • 今の家を先に売る「売り先行」
  • 新しい家を先に買う「買い先行」

という2つの進め方があります。

売り先行は、

売却価格が確定してから新居の予算を考えやすい

一方で、タイミングによっては仮住まいが必要になることがあります。

買い先行は、

新居をじっくり探しやすく、仮住まいを避けやすい

一方で、現在の家が売れるまで資金的な負担が大きくなる可能性があります。

大切なのは、

「どちらが正解?」ではなく、「自分たちにはどちらが合っている?」と考えること。

住宅ローン残高や自己資金、家族の予定、希望する新居などによって答えは変わります。

住み替えを考え始めたら、

今の家の査定
+
住宅ローン残高の確認
+
新居の購入予算
+
希望するスケジュール

を一緒に整理するところから始めてみましょう。

売却と購入を一つの計画として考えることが、無理のない住み替えへの第一歩です🏠✨

お問い合わせ

住み替えについて、「売るのと買うの、どちらから始めればいい?」という段階でも、お気軽にお問い合わせください。

不動産サポーターが、現在のお住まいの売却から新しい住まい探しまで、お客様の状況に合わせてサポートいたします。

この記事を書いた人

不動産取引の「不透明なコスト」や「分かりにくさ」を解消し、お客様が納得感を持って一歩踏み出せるよう、専門的な視点から情報発信を行っています。
仲介手数料の仕組みから、物件の資産価値、賢い予算の組み方まで、業界の裏表を知るプロの目線で、皆さまの住まい探しを誠実かつスムーズにサポートいたします。